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4話 湯船で交わした羞恥と優越

Author: みみっく
last update Last Updated: 2025-12-10 12:38:12

 ユウが服を脱ぎ終えたのを確認すると、クラリスは深く息を吸い込んだ。彼女はまだ顔全体を真っ赤に染めており、その琥珀色の瞳はユウと目を合わせることを避けている。

 先程までの強気な態度はどこへやら、彼女は羞恥心に耐えるように唇をきゅっと引き結んでいた。そして、覚悟を決めたように、震える指先で純白の薄い木綿の下着の紐に手をかけた。

 下着が肌から離れる一瞬、彼女の成長途中の可愛らしい身体があらわになる。まだ幼さを残す胸は、小さく丸みを帯びており、その頂には淡いピンク色の小さな突起が二つ、そっと顔を覗かせた。身体の線はなだらかで華奢であり、下腹部のわずかな膨らみへと視線が引きつけられる。

 しかし、クラリスはすぐにその下着を素早く脱ぎ去り、両腕を交差させて胸元を隠すように抱きしめた。その動作は、彼女の中に芽生え始めたばかりの、純粋な羞恥心を雄弁に物語っていた。

「早く、お風呂に入りなさいよ!」

 クラリスは、そう言って、さっと脱衣所の奥にある湯殿へと駆け足で向かっていった。その背中は、熱がこもったように微かに湯気に揺れているように見えた。

 クラリスの、瞬く間に露わになった無垢な肢体を目の当たりにしたユウの鼓動は、ドクン、ドクン、と急速に早まっていた。肌が熱を帯び、頭の中が少しぼうっとするのを感じた。

(……先月までは、本当に何の意識もなく、普通に一緒に入れたんだけどな……。あの後、クラリスの裸を何度も思い出して、一人で興奮しちゃったんだよな……だから今日は、絶対に帰ろうとしたのに……。クラリスも、どう考えても俺を意識しちゃってるじゃん?)

 ユウは、自分の熱を帯びた感情と、クラリスの急な変化に戸惑いながらも、その温かい湯気が満ちる浴室へと足を踏み入れた。

 浴室は広く、大理石のような白い石材で造られており、湯気で視界がかすんでいる。湯船の縁に腰かけているクラリスは、ユウが入ってきたことに気づくと、サッと両手で再び胸元を覆い隠す仕草をした。その肌は、湯気でほんのり上気しており、琥珀色の瞳はユウを見つめながらも、羞恥心からか、焦点が定まらないように揺れていた。彼女は、湯船に浸かりながら、水面から出ている肩をわずかにすくめ、その動作一つ一つが、彼女が感じている可愛らしい動揺を伝えていた。

「この椅子に座りなさいよ……」

 クラリスは、湯船の縁に用意されていた小さな木製の椅子を指差した。声は、湯気と照れで僅かに震えていた。

「庇ってくれたお礼に……背中を洗ってあげるわ……早く座りなさいよ!」

 その命令口調には、いつもの我儘に加えて、ユウへの感謝と、恥ずかしさを誤魔化そうとする必死さが入り交じっていた。

 ユウが促されるまま、言われた通りに木製の小さな椅子に腰掛けた。彼の背中越しに、湯船から立ち上がったクラリスの姿が見える。

 彼女は、湯船から出たことで、熱で上気した肌が一層鮮やかに見えた。しかし、恥ずかしさからか、彼女は両腕を胸の前で交差させたまま、ゆっくりとユウの背後へと回り込んだ。

 クラリスは、用意されていた柔らかいタオルに石鹸を丁寧に泡立てると、ユウの背中にそっと触れた。その手つきは、いつもの荒っぽい我儘とはかけ離れて、非常に優しく、慎重だった。

 指先が背中の皮膚を滑るたび、その小さな手のひらがユウの体温や筋肉の感触を確かめるかのように、優しく、じっくりと撫でるように洗っていく。彼女の動きは丁寧で、まるで初めて触れる宝物を扱うかのようだった。

 クラリスが背中の広い面から、肩甲骨の縁、そして脇腹へと、タオル越しに肌を撫でていく感触に、ユウは背筋にゾワゾワとした微かな快感が走り抜けるのを感じた。その心地よさと、彼女がすぐ後ろにいるという事実に、ユウは居心地の悪さを覚え、椅子の上でモジモジと身じろぎをしてしまう。

「も、もう良いって……くすぐったいって……」

 ユウは思わず声を上げたが、クラリスの手は止まらない。

「ちょっとくらい我慢しなさいよ……これ、お礼なのよ……」

 クラリスの声は、少しだけ拗ねたような響きを含んでいた。

「イヤなの!?このわたしが洗っているのよ!」

 そう言うクラリスの声には、小さな優越感と、彼に受け入れてほしいという気持ちが込められていた。彼女の吐息が、湯気と共にユウの首筋にかかり、彼の心臓はさらに速く高鳴り続けた。

 クラリスが満足のいくまでユウの背中を洗い終えると、二人は広い湯船の中に静かに身を沈めた。

 お互いに意識し合っているせいか、最初は湯船の対角線上に離れ、少し距離を取って浸かっていた。しかし、沈黙が支配する中で、クラリスは意を決したようにゆっくりとユウの方へと近づいてきた。そして、ユウの正面ではなく、あえて背中を向ける形で、彼の胸元にそっと寄り掛かった。温かい湯に包まれながら、二人の素肌がわずかに触れ合う。

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